ミステリー・推理小説等

瀧本哲史

僕は君たちに武器を配りたい

 

武器としての交渉思考

交渉という言葉を聞いてイメージするのは、「交渉人」だろうか?では一つ考えて頂きたい。成功率100%の完全無欠な交渉人とはどのような人物だろうか?自己の主張ばかりを通し、相手の意見をつぶす「ジャイアン」みたいなイメージを抱いた人はいないだろうか?いたとしたら、ぜひその考えを改めて頂きたい。「強い交渉人」とは他人の意見を尊重し、両者二人がいい思いをさせることができる人間をいうのだ。例えば、月5万円で家を貸したいと考えている大家さんのところにいき、絶対3万円以下じゃなきゃ借りないぞ!と主張をするだけの交渉はナンセンスである。もはや交渉とは言えないかもしれない。成功する可能性は極めて低いだろう。自己の主張をするよりも相手の意見を聞くことが大事なのである。良い交渉とは話すよりも聞き出すこと。そうすれば両者が納得する点を見いだせる可能性が抜群に高まるだろう。

武器としての決断思考

『武器としての交渉思考』とぜひ合わせて読んで頂きたい。今まではレールというものが確実に存在していた。人より勉強していい大学にいっていい会社に就職するというレールが。しかし、もはやそのようなレールは幻想でしかないのだ。私達自身が常に全てのことに対し、自分で決断をしていかなければ脱線してしまう。居眠り運転など当然できないのだ。本書を読んで自分で考え、行動し、決断する、これがいかに重要か理解して頂きたい。瀧本哲史さんの全作にいえることだが、本当にためになる一冊である。

君に友達はいらない

ただ一緒に楽しく飲めるだけの友達は必要ない。必要なのは、友達ではなく、仲間なのである。すなわち、自分が一生をかけてなしとげたい夢に共感してその夢の実現に力を貸してくれる仲間が必要なのである。そういう仲間を得るためには、自己が所属するコミュニティーを増やす必要がある。同じ会社の同僚、同じサークルの人としか付き合っていないと、決してそのような仲間には出会えない。それよりも自分の知り合いが全くいない環境に赴き、新たな出会いを積極的に求める必要があるのである。例えば、水泳が好きならば、社会人むけの水泳スクールに参加するもよし、また趣味とは関係なく、古文書研究会のような知識ゼロのコミュニティーに参加するのもよい。もしその環境が気に入らないのであればすぐにその関係を絶てばいいので、勇気を出して未知の世界に飛び込み、良き仲間との出会いに貪欲になろう。


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